世の中は大変便利になりました。
東京にいれば何でもすぐに手に入ります。スーパーに行けば野菜や果物、お肉や飲み物がいつでも簡単に。もっと言えば24時間営業の飲食店もたくさんあって、インスタント食品も目白押しです。
Amazonでネットで欲しいものを注文すれば次の日やその日に、欲しかったものが届くというすごい時代になりました。私の場合、アマゾンで週に2~3回は買い物していると思います。ヘビーユーザー。
いまや音楽の世界でもパソコンがあれば凄いことがたくさんできます。
私の使っている音楽ソフトはパソコンの中に8人くらいのバーチャルドラマーがいて、その曲のイメージでバーチャルドラマーを選び、他の楽器のフレーズに合わせたドラムを叩いてくれます。
勝手にカッコイイアレンジまでして!
そのカッコよさはぶっ飛んでいて、超一流のドラマーが叩いているような人間ぽいツボまで見事に再現しています。さらにそれに細かく注文を出すこともできる。
でもでも、やっぱり、本当に叩いているドラムの方がカッコイイ!
私は何を買うのも大抵クレジットカード。持ち合わせがないくても気にならないし、カード利用時に加算されるポイントは相当なものです。お金が実際に引き落とされるのは、かなり後になってからなので、それをなんとなく頭の中で考えながら使っています。便利だから。
そしてこんなに便利な物事に囲まれて、利用して、埋もれている生活をずっとしていると、全てが雲をつかむような感覚になってくるような気がします。何も自分の手をわずらわせない。自分の手を汚さないような、何も生み出していないような、フワフワ浮いているような。
バーチャルな感じです。
私の周りの先輩たちを見ていると、年齢を重ねてくるとフワフワ浮いてる感覚がイヤになってくるようですよ。バーチャルからリアルへ。
サラリーマンの方が引退した後に自家菜園をやりたいという方が急増だそうです。
その理由は、泥んこになって自分の手で全てさわって土をいじって、全て世話して、それを食べたい!自分の手で。
アマゾンや百貨店では売っていない、その現場にしかないものたち。簡単に買えないという価値観。自分で動かないと手に入らないモノたち。
料理もしたことがないお父さんが、食材を買い、自分の手で一から煮込み料理を作って家族に食べてもらいたい!自分の手で。
ラーメン好きな方は、自分で鶏ガラからスープをとってチャーシューを作って麺を打って全部作って食べたい!自分の手で。
ソバ好きは自分の手で蕎麦の実から石臼で挽いてそばを打って、出汁をとって食べたい!自分の手で。
音楽が大好きな方は、楽器を自分の手で弾いて大好きな曲を歌ってみたい!自分の手で。
これって、全部時間がかかるし、なかなか上手くいかないし、失敗するし、面倒くさいし、すぐそこに行けば簡単に手に入る、、、、
便利ではない。
しかしながら、自分の手でやるという「便利ではない」物事に惹かれていく。
フワフワしている自分から、自分の手でクリエイトしている自分へ。
ウクレレで手助けします。自分の手でクリエイトしている自分へと。
自分の手でやるのは、やっぱり気持ちが良い。
ありがとうございました。