皆さんよく訪れる場所があると思います。
お気に入りのレストランだったり、ライブだったり、
旅行先であったり、飲み会であったり、趣味の集まりであったり
そんな場所がたくさんあると思います。
それらに最初に出会ったときは、当然ですが初めての体験だったはずです。
初めてそれを体験して「わーすごい!」と感動したからこそ、またその場所を訪れたいと思い、やってみたいと思い、
そしてよく行く場所に変わっていったと思います。
私自身も子供の頃に、ギターに感動して、バンドに感動してライブに感動して
ハワイに、ホテルに、楽器に、ウクレレに、妻に、、、
つまり自分の周りにあるものは、最初に体験したときに感動したからこそ身近にあるのだと思います。
よく行くレストランを例に取りますと
「そろそろあの味を味わいたくなってきたね」「あそこに行って気分良くなりたい」
以前味わった感動を求めそのレストランに行き、おなじみのメニューやお酒を飲んで大満足します。
「やっぱりこのレストランは最高だね!また来ようよ」と、その確かな味を確認します。
ハワイには、もう何度も訪れています。もちろん大好きな場所。
「そろそろあの風を感じたいな」「ハワイでのんびりしたいな」
以前味わった感動を求めハワイに行き、いつものビーチにいつものバーに行って大満足。
「やっぱりハワイは最高!また来よう」と、大好きなハワイがしっかりそこにあるのを確認するわけです。
好きなバンドのライブに行くのも、「このバンドはやはりかっこいい」「ライブ会場のこの盛り上がりはやはり最高」
また来よう!と応援して見届けて確認する。
飲み会に行くのも、趣味の集まりやスポーツに出かけるのも、そういったモノみんな
「これが大好きなんだ」と確認して楽しんでいるということです。
しかし、毎度おなじみのいつもの大好きな場所は、思い返してみれば最初の出会いは初体験で「感動」した事から始まっているのです。
それを最初に体験したときに「すごい!これは良いな」と感じ、そのことを知るわけです。
感動したから、またその感動を味わいたい。
またそこを訪れて「感動」したことを確認したい。
ということは新たな「感動」をしなければ、ずっと過去の感動を思い起こして「確認」するだけになっていってしまいます。
しかし、新しい「感動」に出会うには勇気がいります。
良いかどうか判りもしない、行ったことがないレストランに行ってみる。
行ったこともない国へ旅行してみる。
やったこともない趣味に挑戦してみる。憧れていたあのことをやってみる。
自分とは結びつかないようなことをやってみる。仲良くもない人と遊んでみる。
私たちは限られた時間とお金の中で、有効に楽しく、美味しく、有意義なことをしたい
訳もわからないところへ冒険に行って、もしそこが「つまらなかったら」「美味しくなかったら」時間とお金の無駄になってしまう。
しかしその反対に、今までに味わったことのないような「感動」がそこに待っているかもしれません。
いつもと違うことの中にしか、新たな「感動」は無いのです。
現在の定番も、最初に冒険したからこそ、ここにあるのですから。
新たな一歩で冒険して「感動」することで、これから先ワクワクするような出来事は増えていくと思います。
放っておくと、どんどん「感動」は減っていき「確認」=過去の感動を思い出すだけになってしまいます。
どんどん新しいことが億劫になり、楽で安心な過去の「感動」を確認する人生になってしまいます。
いつもと違うことの中にしか、新たな「感動」は無いのですが、このような一面もあります。
サッカー少年を例にあげましょう。
はじめお父さんとサッカー観戦に行って、観客の盛り上がりや、会場の雰囲気に「感動」します。
「楽しい場所だ!」「僕もこんなところでプレイしたい!」
クラブに入って、初めてボールを蹴って感動し。家に帰ってその感覚を忘れないように練習=確認します。
試合でパスが通ること、ヘディングができたこと、そんなことに「感動」し
とうとうシュートを放ち、それが決まって「感動」する。
観客がそれに応えて大歓声に迎えられることに「感動」する。
最初にサッカー観戦で感動して、まだ面白い先があるのに冒険せずにそこで止まってしまい「確認」ばかりになっているのが私たちかも知れないのです。
そのあとドリブル、ヘディング、試合、シュート、勝利、どんどん冒険して「感動」していけば、また違う人生になっていたかもしれません。
いま皆さんがよく訪れている場所や物事の中にも冒険できることはあると思います。知らない一面があると思うのです。
いつも行くレストランで頼んだことがないメニューを頼んでみる。
いつも行くライブで大声で一緒に歌ってみる。
いつも行くハワイで初めての場所に行ってみる。
今あるものの中にも、少しの冒険で、これからずっと続いていく新たな「感動」があるかもしれません。
ありがとうございました。