楽しく生きるとか、幸せに生きるということは人間であれば本能的に追い求めることだと思います。
では、楽しいこと、幸せなこと、とは何でしょうか?
「楽しいこと幸せなこと」とは誰かが決めたことではなく、それぞれの人が自分自身で決めるのだということです。
「この職業につければ将来安泰!」と言われているような職につけたとしても、お金と安定があるだけで、幸せかどうかは別の話です。
「あんな酷い生活をしている」ように見えていても、当の本人たちは幸せで仕方がないかもしれません。
「どこかの誰かがいう幸せ」とあなたの幸せは違うのです。
幸せと、お金持ちは、似ているけど違います。
夢を追うことと、成功することは似ているけど違います。
お金に頼らない幸せな人たちをたくさん知っています。最低限の好きなものだけに囲まれ要らないものはいらない等身大の生き方をするのが彼らにとっての幸せなのです。
お金を持っているから幸せとは限らず、貧素な暮らしだから不幸とは限りません。
「夢がないと楽しくない」人もいます。こういった人はたとえ大成功しても満足はしません。夢を追うのが好きなのでその気持ちを味わい続けているのが幸せなのです。
「頑張っているけど全然結果が出ない」「なにをやってもうまくいかない」「失敗ばかりだ」
こういった言葉はよく分析してみると面白いのです。
これらは全部「結果」にばかり目が向いています。「結果」は瞬間ですので言い換えれば(点)です。
例えば大工さんは家を作るのがお仕事です。
作っている「過程」が彼らの仕事です。「過程」は長いので言い換えれば(線)です。
大工さんは建てている過程が生きがいであり、アイデンティティーであり、幸せなのです。
家が建ったらゴールインして大喜びしますが、それはたった一瞬の(点)の喜びなのです。
私が入院中ベットで死にぞこなっていたとき「自分はいつでも前に向かって進んでいた満足な人生だった」「音楽というものに一生懸命になれてよかった」など(線)を振り返ることばかりでした。
「あの赤坂ブリッツのライブが最高だった」「あの旅行が最高だった」「あのレコードレーベルから出せて幸せだった」というような(点)はまるで思い出さず考えませんでした。
つまり「楽しいこと幸せなこと」とは
結果=瞬間という(点)ではなくて
過程という(線)だということです。
一瞬の(点)の喜びは大変な爆発力がありますが、長続きはしません。
過程=(線)の喜びはずっと続くもので言い換えれば「生き方」になります。
「楽しいこと幸せなこと」
結果という一瞬の(点)ではなくて、心持ちと探究心とワクワク感と姿勢が続いていること(線)
昔楽しかった(点)の話をいつまでも続けているより、今現在も続いている(線)のほうが素晴らしいに違いありません。
昔どんな高級車に乗っていたかという話も楽しいですが、今どんな車に乗っているかの話を聞きたいです。
昔の楽しい話しもいいものですが、今やこれからの楽しい話を聞きたいです。
(点)はどんどん通過していくものです。(線)はいつどこで輪切りにしても継続していますので、それが生き方になっていくと思います。
あなたはどんな(線)をいまあるいているのでしょうか?
ありがとうございました。