by ウクレレYouTuber ガズ
原曲キーじゃないとダメだよー
オリジナルのキーでお願いします。。
的なご意見をたまに見かけたりします。
ガズは「あんまり原曲キーには意味がないんだけどなー」と思ってますー
歌うときの「キー」と、イスの高さがわかりやすいっす。
カラオケなんかに行ったりする時に言うじゃないですか
「キー1個下げて~!」
「低いから2個キー上げて」
とか言って、変えられる、あれです。
キーをあげれば、歌い出しの音程が上がり、また逆に下げれば歌い出しの音が下がります。
主に男性がボーカルの曲を女性が歌うとキーが合わないことが多く、その逆も同じですよね。
でも、男性でも女性のキーで歌いやす方も、いるんですよ。その逆も。。
超絶簡単にウクレレアレンジ
をするために、ほとんどの曲のキーを「C」にしております。
すると、やはり、どうしたって、こういう質問を頂戴します。
「ウクレレは簡単なんだけど、キーが全然合わなくて歌いにくい、、、」
「カラオケで歌うように気持ちがいい歌声にならないですー」
そうでしょう、そうでしょう。
(実際ガズ自身も「C」で歌うとあってなくて自分のキーでないことの方がはるかに多いけど、猛烈に歌いまくうていたら歌の力量が上がってきてそう聴こえないようになってきてますー邁進してます!)
そこで、今回のブログは、数々のアーティストを手がけてきた音楽プロデューサーでもある私ガズが「キー」について、面白い考え方をお伝えしようと思います。
まず、キーの高さを、背の高さ=身長だと思ってください。
背の高い人、小さい人、同じ性別でも背の高さってそれぞれ違います。
そして、自分にぴったりくる椅子を想像してみてください。
足がカカトまでついて姿勢良くなる感覚がいいでしょう。
その椅子には12段階の高さ調整が付いていますので、自分で調整できます。
でも普段10に合わせている背が高い人が、背が低い人に合わせた6の椅子を使ったら??
座りにくい、作業しにくい、うまくいかない。逆もそうですよね?
背の高さが、ほとんどみんな違うように声の高さ=キーも、みんな違うのが当たり前なんですよ。
ですので皆さん、キーというのは、一人ひとり、実は、全然違う。
そのキーも12段階で調整可能なんですよー。
プロのアーティストは自分以外の目線も取り入れてプロデューサーやディレクターと相談しながら、どのキーが自分の歌声にとって一番バッチリ合っているか??それを探すところから始まるんです。
そして、そのプロデューサの私の目線から見ると、面白いことに本人の言ってるキーは合ってないことが多いんです。
「10の高さの椅子がちょうどいいんです!」という人がいるけど、全然高さが合っていないことが多いよ、ということです。
わかりやすく言うと、キーに例えたその椅子が自転車の椅子だとしましょう。
156mの人と190cmの人がいたとして、156の人が190の人の自転車に乗ったら全然乗れなくない?逆もそうで190の人は156の自転車に乗ったら全力で漕げない。
その人が一番力を出せる高さに合わせるのが一番大事であって、156の人が190の人の高さに合わせられないとダメだーなんて考えるのはちょっと違うよなーってこと。
もうちょっと視点を変えて、近所に買い物に行くママチャリだったら、カカトまでべたっとついて、リラックスして漕げる高さ3くらいがいいけれど、
もう、大急ぎでレースするみたいにロードバイクをかっ飛ばして乗るなら、椅子の高さはグーンと高~くして12のマックスにして、つま先がつくかつかないかの方が、力強く走れるんです。
同じように、家で、ゆったり、リラックスして、ウクレレと歌っている時と、
大観衆の中、緊張して、大きな声で歌うときの声が、一緒のわけは、ないんです。
ですので、よくあるパターンは、家ですごーく練習してきて、いざ人前で演奏すると、「あれ?あれれ??なんかいつもと全然違う!!」「音程取れないー」と、なっちゃいます。
ベロンベロンに酔っ払って、仲間と大騒ぎして歌うカラオケの声と、家でゆったり弾いてる歌声は、違うんですよねー。
腹筋をしっかり使って腹式で歌っているのか?それともささやくようなウイスパーボイスなのか?こういう要素も加わります。
プロのミュージシャンは、最高の声が出るように、キーをいろいろ変えて、試して、探す。そして自分ではこれだ!と思ってても、プロデューサーから見たら、それがあってないことも多い。
そのくらいに、奥が深いものなんです。
で、ガズレレです。
ガズレレのコンセプトは「音楽聴くのはサイコーだけど、やるのはもっとサイコー」
そして一人でやるのも、もちろん楽しいけど、みんなで、ワイワイ、大合唱しようよ!!!
と言っているわけです。
1000人ガズレレというイベントも過去に何回も開催しててーコレすごいんですよ!
1000人で大合唱するのに、それぞれのキーでは、音程ガッチャガチャもはや成立しないでしょう。。。。
それぞれ全員キーが違うわけですから、どのキーに合わせたとしても、絶対に、全員が歌いやすい~ってことは、ありえないわけです。
ベンチ。
ガズレレって、こう考えたらいいと思いません?
みんなが、すっとすぐ座れるように置いてある、公園のベンチです。
あれに対して、低いなーとか、高すぎるなーってこと、あんまり言わない。
だって、みんなが座りやすく、子供から大人から、じいさんばあさん、お父さんお母さん、親戚のおばちゃんも、赤ちゃんも、みんなが、同じ高さの椅子に、すっと座る。
「C」の高さのみんなが座れるベンチ。
だから、一つの曲を、みんなで、大勢で、気持ちよく歌える。
ベンチで皆んなでワイワイ大合唱したら、お家に帰ります。
真剣に音楽に向き合うなら、気持ちよく歌えるように、カポタストをはめてみたり、コードを変えてみたりするのも、また楽しく、また新たな発見もあるかもしれない。12段階調節機能付きの椅子から、どの高さがいいか探す冒険をしてみる。
またまた、子供や、家族や、仲間と一緒に、ちょっと鼻歌みたいにさらっと楽しむ、力を入れずにさらっとラフにやりたいなら、そのまま「C」のキーでいろんな曲に挑戦してみる。
自由。
キーを楽しめるようになったら、きっともう少し深く「音楽」と遊べるようになります。
原曲キーにこだわるより、自分のとってどのキーが最適なのかにこだわる方がいいと思いますー
ありがとうございます。
by ウクレレYouTuber ガズ
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